10センチメートル☆ロマンス





「葵〜 明日は蒼くんとまわるんでしょ〜?」

「う…ん」



 早紀ちゃんは知ってる事をなぜか再度聞いてきて、ふーんと言って私を見てニヤリと笑った。

 ……なぜに?



「傷心王子、頑張りたまへ」


 意味不明な事を言いながら、佐伯くんの肩をポンポンと叩くと「お先!」と、早紀ちゃんは帰って行った。


 佐伯くんはやっぱり怒ってたけど、気にせず笑顔で手を振りながら帰って行く早紀ちゃんに、大きく溜め息を吐いた。



「ははっ 今日は災難だったね」


 佐伯くんと私は途中まで同じ方向なので、2人歩き出す。








「じゃー、また明日頑張ろうね! バイバイ」



 しばらく歩いた先、二股の道で佐伯くんと別れた。

 佐伯くんは帰り道に延々と早紀ちゃんのことを怒っていた。