10センチメートル☆ロマンス





「……ねぇ。 月島さんて天然?」

「ああ……分かる?」

「―――やっぱり!」

「あんなに佐伯くんアプローチしてるのに…」

「眼中無いのね。全く」


((佐伯くん……可哀相だね…))



 そんな会話を、私の後ろで早紀ちゃん達がしてたなんて……。 全く気付かなかった。






 私と早紀ちゃんが少し遅れて下駄箱に行くと、佐伯くんは靴を履いて出口に寄りかかりながら待っていた。




「お待たせ♪ 傷心王子」

「うるせーよっ!」



 よく分からない早紀ちゃんの呼びかけに、顔を真っ赤にしながら怒る佐伯くん。