10センチメートル☆ロマンス





 ……笑顔、作れてる?私。


 佐伯くんは何か言いたそうにしてたけど、私の戻ろうの一言に、口をつぐんだ。








 そのまま校舎に入り教室へと歩いていく。

 佐伯くんは無言で私の前を歩いていたけど、いきなり振り向くと、私を見た。



「わわっ」


 危うくぶつかりそうになったけど、佐伯くんが私の肩を掴んでくれたおかげで、どうにかぶつからずにすんだ。




「えっ…と…

 どうか、した?」



 伺うように、佐伯くんを見上げる。


 周りの目がめっちゃ気になるから肩から手を放して欲しいけど、そんな事言えるはずもなく。

 佐伯くんは私の目を見たまま何も言わない。


 ……どうしたらいいの…?