「え……」 ―――と、集団の中から、蒼くんが抜け出しこちらに向かってくる。 女の子は悲鳴をあげ、男の子達はこちらを見ながら指差し冷やかす。 「……ほら、蒼ちゃんのお呼びよ〜」 ママさんはニヤニヤしながら私の背中を押した。 私は一歩一歩、蒼くんに向かって歩く。 「……葵、さん」 蒼くんは息切らして私の前に立った。 「蒼くん、おめでとう!」 とにかく、何かを伝えたくて、出てきた言葉。 「……ありがとう」 そう言った蒼くんのキレイな笑顔になぜか、周りがシン…とする。 .