ママさんのお弁当はどれも美味しくて、早紀ちゃんなんて口に沢山含みながら終始笑顔だった。 「蒼ちゃんたらあんまり食べないのねぇ?」 ママさんの声に、みんなが蒼くんを見る。 ……本当だ。あまり手をつけてない。 「……食べてるよ」 言って、唐揚げを箸で掴むけど、それでも何か考えてるのか、箸が止まった。 そんな蒼くんから目を離せずにいると、 「葵ちゃん」 私の口元に誰かが触れた。 .