10センチメートル☆ロマンス





――――グイッ



「……触るな」




 ―――瞬間。


 一際低い声が聞こえたと思ったら、蒼くんが私の手を掴みこの場を去る。




「蒼くん……」


 こちらを見ることなく、応援席からどんどん離れていく。


 途中何人かクラスメイトらしき子達がこちらを見てた。

 それに気付いたのか、蒼くんは掴んでいた手を離し、先を歩いて行く。




 ……気まずい。


 無言で歩く事に、なぜか、気まずさを感じてしまう。