10センチメートル☆ロマンス





「……なんだよ、その返し。

 葵さんから聞いてきたんだろ?」



 彼はムッとしながら私を見上げる。





 ……なんだかさっきのトキメキとか、キュンキュンとか。

 乙女的な私の心情を返して欲しい。



 現実って……辛くて痛いものなのね。





「葵さんの身長は?」

「……157センチ」


「ふーん…」





 夏真っ盛りなだけあって、18時近いのにお昼のように明るい。


 さっきハァハァ言いながら一人で登った坂道を、帰りは二人、並んで下っていく。