10センチメートル☆ロマンス





「あぁ〜〜っ!
 ダメよぉ?惚れたら!
 あおい君は私の旦那様なんだからねっ!」


 頬を膨らましてパパさんに抱きつきながら怒るママさんに、早紀ちゃんと私は笑ってしまった。




「葵ちゃんのお友達なんだね。

 初めまして。都築 蒼です。
 彼女は奥さんの美和。仲良くしてあげてね?」


 黒縁メガネの向こうの暖かい微笑みに、早紀ちゃんは小さくはい、と応えた。



「あっ! 次よ、蒼ちゃんの競技♪」


 さっきの2年生の子達とは明らかに違う、体の大きい子が入場門に集まってきていた。