10センチメートル☆ロマンス





 掴まれた右手は痛くて、早歩きの蒼くんの後ろから、引きずられるようについて行く。

 後ろを振り返ると、佐伯くんは呆然とこちらを見てた。



「佐伯くん! また新学期にっ!」


 ――すると、また蒼くんの手に力が入った。







「はぁっ…はぁ…、蒼くんっ 待って!」



 蒼くんは無言で坂を下りていく。

 私は手を捕まれたままで、身長差もあり足がもつれそう。



 ――その、瞬間。


「っ!」ズザザァー



 足が躓き、気付いた時には転んでいた。