掴まれた右手は痛くて、早歩きの蒼くんの後ろから、引きずられるようについて行く。 後ろを振り返ると、佐伯くんは呆然とこちらを見てた。 「佐伯くん! また新学期にっ!」 ――すると、また蒼くんの手に力が入った。 「はぁっ…はぁ…、蒼くんっ 待って!」 蒼くんは無言で坂を下りていく。 私は手を捕まれたままで、身長差もあり足がもつれそう。 ――その、瞬間。 「っ!」ズザザァー 足が躓き、気付いた時には転んでいた。 .