ミサキは、バイト先の居酒屋の従業員用の入りを、元気にノックして勢いよく開いた。

 「おはようございま~す!」
 
 「痛っ~~~」

 ミサキがドアを引いたそのタイミングで、ちょうどドアを押そうとしていたヒサトがつんのめって、ミサキにぶつかり、抱き合うような姿勢で二人は倒れた。

そして、ミサキの手提げバッグが手から落ちて、中に入っていた小物が散らばった。