お兄さんと【完】

「んー?今日はもう帰るんで、このまま会わずに終わりますね。」


「まぁ、いいんじゃない?このままじゃ星くん太っちゃうもんねー。」


2人で楽しそうに話す声を聞きながら、改めて知った。


お兄さんはやっぱり大学で人気者なんだなって。


なんでそんなお兄さんと私は今から2人で映画見に行くんだろう。


きっとお兄さんと一緒に映画見に行きたいって思っている人は、大学にいっぱいいるはず。


「待たせたね。行こうか。」


いつのまにか私の前に立っていたお兄さんは、私の顔を覗いてきた。