お兄さんと【完】


こっちゃんの断言通りに、ファミレスに着いて一番最初にドリンクバー3つとビックパフェを注文した。


かずちゃんに荷物番してもらって、私とこっちゃんで3人分のドリンクを注いでテーブルに戻ると、こっちゃんが早速話をふる。


「で、かずさはなにがどうなって朝みたいな態度になったわけ?」


いきなり直球過ぎない!?って思ったけど、まぁこっちゃんらしいよね。


かずちゃんも話切り出しにくいだろうし、私も話を振る勇気はないから、そういう戦陣切った行動はこっちゃんの優しさだと思う。


「うん。実は新年明けてから毎日のように手紙が届いてたの。誰から送られてきたのかわからないけど。私の彼氏が浮気してるとか、きなこちゃんに騙されてるとか、こっちゃんは無理して私と仲良くしてるとか...。」


「なにそれ。めちゃくちゃでたらめじゃん。」


こっちゃんはそう即答したけど、私はなにも言えなかった。


かずちゃんが私に騙されてた。


別に騙してたつもりはないけど、かずちゃんがもし騙されたって思えば、それは私が騙していたことになると思うから。