「っぷ。」


そんな私の様子を見て笑う星くんの声に、私はゆっくり身体を椅子にもたれさせた。


「ケーキ食べ終わったら、ここ出ようか。」


言われるがままに、私は目の前の食べかけケーキにフォークをさす。


はっきり言って、味なんて全然感じる余裕なかった。


結局私の脳内がちょっと動いたのは、走る車の中。


「わぁぁっ!!!」


あ、でも、ちょっとどころじゃないくらい脳内パニック。


だって、いきなり運転中の星くんに手握られたんだもん!


思いっきり声だしちゃったよ。