病み系男子



・・・・・・・・最低だ、私。


あんなに私を大切にしてくれた希彩から、逃げてたんだ。

希彩はいつだって私だけを見てくれていたのに。

そんな希彩から、私は逃げてたんだ。

希彩が怒るのは、むしろ当たり前なのに・・・・・



感じたことのない希彩の雰囲気に、心は恐怖と不安で一杯で
更に、激しい自己嫌悪も相まって、私はもう限界だった。


「・・・・・と、きな・・・さん・・・・・?」


ああもう、本当に馬鹿だ。
揺れる視界の中に、驚いて目を見開いている希彩。

最低・・・・
何で私が泣くのよ・・・!!
女だからって、泣けばすむと思ってるの。

今の私に泣く資格なんて無いのに・・・

そう思っても、涙は止まってくれなくて、ついに私の目から一粒零れ落ちた。
そうなるともう止められなくなって、後からぼろぼろ溢れてくる。


「・・・・・ごめ・・・っ、き・・いろ、ごめ・・・な、さいっ・・・・・・。ぅ・・・ふぇ・・・。」


嗚咽をあげながら切れ切れに、なんとか言葉を紡ぐ。

顔なんてもう見せられたものじゃなくて、私は俯いた。

「・・・・・・・あ・・・・・・」


頭上で希彩が息を飲む声が聞こえる。

そうだよね。何で私が泣くんだっつーの。


「・・・・・ごめん、っ・・・待って・・・・。すぐ、止める・・・・・・っか、ら・・・。」


そう言って自嘲気味に笑い(と言っても、笑えてなかっただろう。)唇を噛み締めた。