病み系男子


「・・・・・・・・で?」


「す、すみませんでした・・・!」



目の前には、でかい図体を縮こまらせて土下座をしている男。


そして仁王立ちの私。




ああ・・・・・なんてシュールな光景・・・


いやいやでも!こ、こいつが悪いんだから!!

誰だっけ、えーっと・・・・



「み、みどり!」

「希彩です。」

「そう!きいろ!」



きいろが悪いんだから!



遡ること一時間―――・・・・




「・・・・じ、じゃああんたと付き合う事になるけど・・・まず基本的なこと教えてよ。
私、正直あんたと初対面なんだけど。」


ストーカーとのカップル成立から二分後に、私達は改めて自己紹介をすることになった。

でも

私がそう言うと、彼はまた・・・・


「・・・・・?どうしたの?」



随分と切な気な表情になる。

しかしそれは一瞬で、すぐに笑顔に戻ると


「・・・・そうですね。僕は蓼科 希彩(たでしな きいろ)と申します。
・・・・・今年、二十歳になりました。自営業をしています。」


「ええ!?」


思わず大声を出してしまった。


は、二十歳!?この人が!?
私の三つ年上!!


「・・・あんた、年上だったんだ・・・!!」


てっきり年下か同い年かだと思ってたのに・・・

・・・・・・・顔が綺麗すぎるんだな、うん。イケメンめ。


「凱那さんは僕の三つ下ですよね?」


「うん、そこがびっくり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・何で知ってるの。」


「え?」


こてん


笑顔で首を傾けたこいつに殺意がわいた。


「え?じゃないわ!何で私の年齢も・・・・ってかどれだけ知ってるの!?」


希彩に掴みかかって問い詰める。
困ったように、わたわたと慌て出した希彩が口を開き

次には

聞かなきゃよかったと私が後悔した。