十五の石の物語

腹を抱えてひとしきり笑った後、ようやく四人の笑いはおさまり、私は笑いすぎて溜まった涙を指で拭った。



「サリーのおかげで、今夜はとても楽しい夕飯になったな。」

「馬鹿!あんたがこんな似合わないものを選んでくるからだろ。
本当にあんたってセンスないんだから。」

「そのようだな…
……しかし……着てもらえて嬉しい。
もう捨てられているかと思っていた。」

「……捨てられるわけなんてないだろ!
……嬉しかったのはあたしの方さ。
こんなものもらったの初めてだし…
約束を守ってもらえたのも、あたしのことを女扱いしてくれたのはあんたが初めてだし…
これをあたしのためにレヴが探してきてくれたんだって思ったら……あたし……」

サリーの声はか細く、唇はわなわなと震えていた。



「おいおい。
君らしくないぞ……」

私は驚き、サリーの目の前にハンカチを差し出した。



「すごく嬉しかったけど…素直にありがとうって言えなかった…
…こんなこと、初めてだったから…どうして良いかわからなくて……」

サリーはハンカチで顔を押さえながら、小さな声で囁いた。



「もう良い…
私はそんなこと、気にはしていない……そもそも、私が勝手にやったことだ…」

「……ごめんよ、レヴ…それと……ありがとう……」

いつになくしおらしいサリーの様子に、私はすっかり混乱してしまった。
あの時はサリーに酷くなじられ、つまらないことをしてしまったと不快に感じたものだが、その実、サリーがこれほどまでに私の贈り物を喜んでいるといてくれたとは思いもしなかった。
さっき馬鹿笑いをしてしまった事が急に決まり悪く感じられ、私はおもむろに立ち上がると、いつもより少し声を張りながら「乾杯をしよう!」と声をかけた。