十五の石の物語

彼等のあまりの急ぎように二人は酷く驚かされた。
詳しい理由も聞かされぬまま、次の日、早速、ヴェールとサリーはユスカを連れてネリーの住む森を目指し出発した。



「ユスカさん、なぜ、そんなに急がれるのですか?」

「それは……今はまだ何も申せません。
ただ、大変なことであることは間違いありません。」

ユスカはどんなに訊いてもそれ以上のことは決して語ろうとはしなかった。



「…そういえば、ディサさんって一体いくつなんだろうね。」

「なぜです?」

「だって、ヴェールを探しに出た娘さんがいるってことはもう相当お年のはずだよね。
でも、どう見てもヴェールと同じくらいにしか見えないよ。」

「そうなのですか?」

「ネリーのことだってそうだよ。
あんたはネリーがディサさんより年上みたいだって言ってたけどさ、私にはネリーもあんたと同じ位に見えるよ。」

「そうですか?
もしかしたら、人間には森の民の年齢はわかりにくいのかもしれませんね。」

「そういうもんなのかねぇ…?」







旅は順調に進み、やがて、三人はネリーの住む森に着いた。



「この森だよ。」

三人は森の奥のネリーの家を目指してさらに進んで行く。



「もうじきだよ!」

ネリーの家に近付くにつれ、ユスカは明らかに緊張した顔をしていた。

ヴェールがネリーの家の扉を叩く。



しかし、中からの返事はなかった。



「おかしいねぇ…どこか行ってるのかな?」

「まぁ!ヴェールさんっ!サリーさんも…」

振り返ると、そこには籠いっぱいの薬草を抱えたネリーが立っていた。



「ネリーさん!」

「あら…そちらはお友達…?」

ユスカは信じられないものを見たかのように、脅えた目をして震えていた。



「ユスカさん…?大丈夫ですか?」

「どうかなさったの?
まぁ、とにかく中へ……」

三人はネリーに案内され、部屋の中に足を踏み入れた。