十五の石の物語





「…どうしよう、ヴェール…」

「そうですね……」

二人は、部屋の中で物思いに沈んでいた。



「ねぇ、あんたのおばあちゃんがそんな力を持ってたんだったら、もしかしたらあんたにもその力が受け継がれてないのかな?!」

「サリーさん…それは無理というものです。
私には、誰の護り石かということさえ見分けがつかないのですよ…」

「……でも…
それじゃあ、もう誰にもレヴを助けられないってことなのかい?
レヴは……レヴはこのまま、あの魔石に命を奪われてしまうっていうのかい?」

「諦めてはいけません。
きっと、何か方法があるはずです…」

「一体、どんな方法があるっていうんだよ!
もう思い付くことはなんでもやってきたじゃないか!
ここが……ここが最後の望みの地だったのに、それが駄目だったんじゃ、他に何が出来るっていうんだよ!!」

「サリーさん…」

取り乱し、泣きじゃくるサリーをヴェールはそっと抱き締めた。

確かにサリーの言う通りなのだ。
もう、思い付く手だては何もない…

もしかしたら、今、この瞬間にもレヴが…

…そんなことを考えると、ヴェールも叫び出したくなるのをこらえるのが精一杯だった。



しばらくすると、ヨンネが夕食の用意が出来たと二人を呼びに来た。
とてもじゃないが、食事をする気分になれず、二人が食事を断ると、今度はそれを心配したディサとユスカが部屋を訪ねた。



「何か召しあがらないと…」

「……食べたくないんだ…」

「…では、お茶だけでも…」

しばらくすると、ヨンネが香りの良いお茶を運んできた。



「どうぞ…これは、精神を落ち着かせてくれる薬草のお茶なのですよ。」

すすめられるままに、二人は素直にお茶をすすった。
温かいお茶が身体の中に染み込んでくると、サリーの瞳からは熱い涙がぽろぽろと流れて落ちた。



「サリーさん…」

ディサが優しくサリーの肩を抱き寄せる。