十五の石の物語

指輪のことが気にかかり、その晩は眠ることが出来ないまま、次の朝を迎えた。



私は、昨夜、サリーが巻き直した包帯をほどいた。
その方が彼らも気にならないだろうと思ったからだ。
包帯の下に包まれていたのでは、彼らもきっと指輪のことが気になるはずだ。
私の指にあるのは灰色のままのアマゾナイト……
あの美しい碧色を忘れてしまったかのような灰色の……
しかし、サリーとヴェールはあえてそのことには触れず、その事が余計に私を不安にさせた。



「なんだか居心地が良すぎて、つい長居をしてしまいましたね。」

「本当だね。
でも、ずっといるわけにもいかないし、そろそろ発たないとね。」



私達は屋敷を去り、さらに奥地へと進んで行く。



「南の森では外に通じる抜け道のようなものがありましたよね。
ですから、ここにも同じようなものがあると思うのです。」

「だろうね。じゃないと満月以外は外に出られないことになるもんね。」

「彼等は、あまり外に出ることもないかもしれないがな。」

私達は、南の森と似た洞窟を探し、注意深くあたりを観察しながら進んで行った。