十五の石の物語

「あ、あの、その星の道とやらはどこにあるんですか?」

「なんだい?行ってみる気なのか?
よしな、よしな。行ったって何もありゃしねぇ。」

「私達、暇だからさ。
本当に星の石がみつかったらすごいし……なんて思ってさ。」

「あんたら、物好きだなぁ……
星の石の山はな……」

男は星の石の出る山の場所を私達に教えた。



(ほら、ここへ来て良かっただろう?
良い話が聞けたじゃないか!)

(確にそうだな。明日の朝から聞きこもうと思ってたのだが、その手間がはぶけたな。
星の道と言われるものこそ光の途に違いない。
明日の朝から早速でかけることにしよう。)

私達はそれからしばらく酒場で話をしてから宿に戻った。



宿に戻ると、幸い、ジネットはもうすでに休んでいたため、酒場で聞きこんできたことを私達は早速ヴェールに話した。



「それは良いお話が聞けましたね!」

「満月はおそらくあさってかしあさってあたりだと思うのだ。
早くにわかって本当に良かった…」

「今度こそ森の民に会えるかな?!」

「まだわかりませんよ…
東ではなく、北か西だという可能性だってありますからね。」

「私は東の村にいるんじゃないかと思うよ。
レヴはどう思う?」

「そうだと良いがな…」

酒場でもほとんど飲んでいなかったのだが、私はなんとなく気分の悪さを感じていた。



「レヴさん、顔色が良くないようですが…」

「……大丈夫だ…少し酔ったのかもしれない。
今夜は早めに休ませてもらう……」

そう言って、私は部屋に戻た。



二人は、私の体調が良くないことをどういう風に取っただろう?
特に、深く考えないでいてくれると良いのだが……