十五の石の物語

次の日の朝、私はいつもの時間に食卓に就いた。



「おはよう。」

「おはようございます。
レヴさん、体調はいかがですか?」

「あぁ、もう大丈夫だ。
心配をかけてすまなかった。」

「それは良かった…
あれ?……レヴさん、その手は?」

ヴェールが目ざとく私の手の包帯に気付いた。
包帯等巻いていれば目立つのも当然だが、かといってそのままにもしておけない。



「これは……なにかにかぶれたのか、手に湿疹のようなものが出来てしまってな。」

「まぁ…!何かの植物にでもかぶれたのかしら?
最近はかぶれそうな植物はみかけなかったはずですが……
レヴさん、かゆみはどうですか?痛みは?
患部を見てみたら,合う薬もわかるかもしれません。」

「ジネットさん、ありがとう。
でも、大丈夫です。
たいしたことはありませんから…」

そう言って、私は手を食卓の下に引っ込めた。



「そうですか……
もし、なかなか治らなかったらおっしゃって下さいね。」

「ありがとうございます。
……そういえば、ヴェール……サリーはまだ戻らないのか?」

「え、ええ…しばらく一人で行動したいとかで……」

「また、酒でも飲んで羽根をのばしているのだろうな…
まぁ、滅多にない機会だ。
それも悪くはないだろう……
ジネットさん、あなたは何か手掛りが掴めましたか?」

「いえ…私は…まだなのですが…」

やはりそのことには触れられたくなかったのか、ジネットは、そっと目を伏せた。



「なにかお手伝いしなくてもよろしいですか?」

「……はい。今の所は……
あの……私も今日から少し一人で行動させていただきますわ。」

「そうですか。
では、何かお困りのことがあれば、なんでもおっしゃって下さいね。」



朝食後、私は町を見てくるといって一人で出掛けた。