十五の石の物語





次の日、サリーはようやくシャルロの住む町に着いた。



「このあたりにあるはずなんだけど、シャルロの店って知らないかな?」

「あぁ、預言者シャルロのことだな?」

「預言者?なんだい、それ?」

「あれ?違うのかい?
シャルロの店はそこしかないと思うんだが…」

「じゃ、そこかもしれないなぁ…
で、その店はどこにあるんだい?」

「そこの赤い屋根を曲がったらすぐさ。」

「そうかい。兄さん、ありがとよ!」

男に教えられた通りにサリーが進むと、一軒の雑貨店があった。



(……多分、これだな。)



「こんちは~」

サリーが声をかけると店の奥にいた数人の男女が一斉にサリーの方を振り向いた。



「もうじき終わるから、もう少し待っててくんな。」

何のことだかわからなかったが、とりあえず言われた通りにサリーは店の中をぶらぶらと見てまわったり、店の外に出て時間を潰した。
しばらくすると、店の奥にいた年配の男女が店を出て行き、それと同時に中から「ねえさん、入って来な~!」という声が聞こえた。



(あたしのことだよね?)

サリーが店の中に入ると、一人の体格の良い男が、店の奥から手招きをしていた。



「ささ、そこに座んな。」

「あの~…」

「あれ?おかしいな。」

シャルロは腕を組んで、怪訝な顔をする。



「おかしいって何が?」

「……いや…ちょっと待ってくれよ…」

そう言うとシャルロはサリーのことを穴の開くほどじっとみつめた。



「な…なにさ!」

「……やっぱりだめだ…
あんた、何か特殊な能力とかは持ってるかい?」

「特殊かどうかはわからないけど……」

「あるんだな!」

「あぁ、タロットで未来を視る力だけはあるみたいだよ。」

「やっぱりか…
そういう奴の心の中はみえにくいんだよな。」

「心の中ぁ?
あんた、シャルロさんだよね?」

シャルロは伝承や石に詳しい人物だと聞いていただけに、サリーには意味がわからず、小首を傾げた。