十五の石の物語





次の日、私達は聞き込んだ蛍石の採掘場を目指した。
採掘場は宿舎等のある集落からさほど離れていない場所にあり、採掘場近くの空き地では、作業員の子供らしき小さな子供達が二人仲良く遊んでいた。



「あ!もしやあの子供達が持ってるあの石は……!」

いきなり背後に現れた私に子供達は驚いたような怯えたような顔を向けた。



「遊んでる所をすまないが、坊や、その石をちょっと見せてくれないか?」

「なあに?おじちゃんもこの石がほしいの?」



(……おじちゃん…?)



「あ…あぁ…そうなんだ。
見せてくれるか?」

少年は、いくつか持っていた石のひとつを私に差し出した。



「おじちゃん、ほら、こうやってみなよ!」

子供は石を持ち、太陽の方に向けて見せた。



「ほら、石が光ってるのがわかるだろ?」

「ね?とっても綺麗でしょう?」

子供達は自慢げにそう言って、嬉しそうに微笑む。



「……何?この石は太陽の光で光るのか?」

「うん、そうだよ!」

「満月の夜ではないのか?」

「夜は光らないよ~」

「それは間違いないのか?」

「僕、夜は遊びに来ないからそんなことわからないよ~!」

男の子はそう言い残し、女の子の手を引いて走り去った。



「あ~あ…子供達、怖がって逃げちゃったよ。」

サリーは子供達を目で追いながら、独り言のように呟く。



「怖がるとは私のことをか?なぜだ?」

「……あんたさぁ、ただでさえデカくて威圧感あるんだから、しゃがんで話すとかしないと子供は怖がるさ。
それに、もっと優しくしゃべらないとね。」

「私はそんなに優しくない口調か?」

「まぁ、子供にとっちゃ、そう聞こえるってことさ。」

「……レヴさん、とりあえず、採掘場へ行ってみましょうよ。」

どうにもすっきりしない気分だったが、私はヴェールの言葉に従った。