十五の石の物語

(……レヴさん、もしかしたら光の途のあの石のことではないでしょうか!)

(そうかもしれんな!名前からしてきっと蛍のような光を放つ石なのだろうから、可能性は高そうだな…!)

私とヴェールはそんな言葉を密かに交わした。
今すぐにでもその場所に行きたい気分だったが、外はもう闇に包まれている。
私達は明日の朝、その場所に出掛ける事にした。



(ついに明日みつかるのかな?)

(そうだと良いのだがな…)

私の言い付けを守り、サリーは酒には一切手を付けなかった。



「サリー、少しくらいなら飲んでも良いんだぞ。」

「えっ?!…いいよ、やめとくよ…」

「まぁ、そう言うな……前祝い…となれば良いのだがな……
ただし、飲みすぎてはいかんぞ。」

私はサリーのためにビールを注文した。



「ビールか…ま、いいや!
じゃ、遠慮なくいただくよ!」

サリーもその晩は酔いつぶれることなく、寝酒程度のアルコールで穏やかに眠りに就いた。