十五の石の物語

「しばらく様子を見てみましょうね。」

女性が部屋の扉を開けて、私達を手招きした。
中をのぞくと、サリーは服を着替えさせられ、ベッドで静かに眠っていた。



「熱の下がる薬草を飲ませましたから、しばらくすると熱は下がると思います。
でも、かなり体力が落ちてるようですね。」

「大変お世話になりました。
実は我々は旅の者なのですが、数日前から食糧も底を尽き、ろくなものを食べずに歩き続けていたのです。」

「それは大変でしたね。
今、お食事の用意をしますから、それまでしばらくそちらの部屋でおやすみ下さい。」

女性はそう言って、私達は、広くはないが清潔できちんと片付いた居心地の良い部屋に通された。
長椅子に身を委ね寛いでいると、先程の若い女性が良い香りのお茶を運んで来た。



「もうすぐ食事の用意が出来ますから待ってて下さいね。その間、お茶でもどうぞ…」

「これは、カモミールですね」

「まぁ、よくご存知ですね!」

「彼は、植物についてはとても詳しいのですよ。」

「そうなんですか……」

ジネットは嬉しそうに微笑み、部屋を後にした。