十五の石の物語





「あいたた…」

サリーが背中を伸ばして顔をしかめた。



「固いベッドのせいで、背中や腰が痛いよ。
それになんだかあちこちかゆいんだよ。」

「その割りにはよく眠っていたようだが…」

「寝てないよ!何度も目が覚めたんだから!」

固いベッドのせいで身体が痛かろうが、虫に刺されてかゆかろうが、サリーは相変わらず朝から威勢が良い。
私達は持ってきた食料をテーブルに並べ、軽い朝食を済ませた。



「フィリップ、今日こそは教えてくれるんだろうね!」

「……あぁ…
実はこのあたりに大昔に埋めたものがあるのさ。
一番大きな木の根元に埋めたつもりだったんだが、どの木なんだか皆目わかりゃしねぇ…」

確かに、周辺にはずいぶんとたくさんの木が生えていたが、どれも似たような大きさで「一番大きい木」がどれなのかは、まるでわからなかった。



「手分けして掘りましょう。」

「手伝ってくれるのかい?」

「もちろんです。
あなたのおかげでここに来られたんですから、そのくらいのこと、当たり前ですよ。」

幸いここにはたくさんのツルハシやスコップがあった。



「何を探せば良いのですか?」

「このくらいの木の箱なんだ。」

フィリップは両手で箱の大きさを示した。



「木箱ならスコップで掘った方が良さそうですね。
ツルハシをふるって壊してしまっては大変だ。」

「あるかどうかわかんねぇんだけどな…
すまねぇな、こんなくだらないことに手間をかけさせてしまって…」

「大丈夫だよ!あたし達、今は暇だから。
じゃ、あたしはあっちを掘るよ」

「では、私はこちらを…」

私達は手分けをして木の根元を中心に、フィリップの箱探しに取りかかった。