「いや…俺もあの場所には少し気になってることがあってな。
……たいしたことじゃないんだが、ずっと心の奥ににひっかかってる事があったのさ。
行こうと思えばいつだって行けたのに、ずっと先伸ばしにしてた。
いや、そのままでも良いかとも思ってたっていうのが本音だが、でも、時々思い出してな。
これも何かの縁ってもんだ!
案内させてもらうぜ!」
「そうなのですか。
どういう事情かわかりませんが、助かります。
では、どうぞよろしくお願いします。」
彼にも事情がありそうだ。
あまり頑なに断るのも却って不自然だと思い、私は彼の申し出を受けることにした。
「あ、あたしはサリー、こっちがヴェールでこっちがレヴだよ。」
「そうかい。
俺はフィリップ、よろしくな。」
「……フィリップさん…?!
もしかしたら、行商をされている…?」
「そうさ。だけど、なんでそのことを知ってるんだ?」
私達は行商人の町でのことを話した。
「そうだったのか。そりゃあ都合が良かったな。
実は今から帰る所だったんだが、特に急ぐ用はねぇ。
少し位後戻りしたって構やしねぇさ。」
フィリップは、クレマンや行商人の町の話をしてから、私達に殊更親近感のようを感じたようだ。
その晩、私達はその町に泊まり、次の朝、出発することになった。
「レヴさん…月がずいぶん丸くなってきましたね。」
「そうだな。採掘場に着く頃にはちょうど良い時期にあたるかもしれないな。」
「満月の夜、一体、何が起こるというのでしょうね。」
「さぁ、何なんだろうな…
焦らずともあと数日でわかることだ。
楽しみに待とうではないか…」
「……そうですね。」
ヴェールは私がベッドに入った後も、しばらく窓辺で月を眺めていた。
その横顔は、私にはどこか幸せそうなものに見えた。
おそらく、彼はもうすぐ出会う森の民のことを考えているのだろう。
(あと、少しだ……)
……たいしたことじゃないんだが、ずっと心の奥ににひっかかってる事があったのさ。
行こうと思えばいつだって行けたのに、ずっと先伸ばしにしてた。
いや、そのままでも良いかとも思ってたっていうのが本音だが、でも、時々思い出してな。
これも何かの縁ってもんだ!
案内させてもらうぜ!」
「そうなのですか。
どういう事情かわかりませんが、助かります。
では、どうぞよろしくお願いします。」
彼にも事情がありそうだ。
あまり頑なに断るのも却って不自然だと思い、私は彼の申し出を受けることにした。
「あ、あたしはサリー、こっちがヴェールでこっちがレヴだよ。」
「そうかい。
俺はフィリップ、よろしくな。」
「……フィリップさん…?!
もしかしたら、行商をされている…?」
「そうさ。だけど、なんでそのことを知ってるんだ?」
私達は行商人の町でのことを話した。
「そうだったのか。そりゃあ都合が良かったな。
実は今から帰る所だったんだが、特に急ぐ用はねぇ。
少し位後戻りしたって構やしねぇさ。」
フィリップは、クレマンや行商人の町の話をしてから、私達に殊更親近感のようを感じたようだ。
その晩、私達はその町に泊まり、次の朝、出発することになった。
「レヴさん…月がずいぶん丸くなってきましたね。」
「そうだな。採掘場に着く頃にはちょうど良い時期にあたるかもしれないな。」
「満月の夜、一体、何が起こるというのでしょうね。」
「さぁ、何なんだろうな…
焦らずともあと数日でわかることだ。
楽しみに待とうではないか…」
「……そうですね。」
ヴェールは私がベッドに入った後も、しばらく窓辺で月を眺めていた。
その横顔は、私にはどこか幸せそうなものに見えた。
おそらく、彼はもうすぐ出会う森の民のことを考えているのだろう。
(あと、少しだ……)



