十五の石の物語

二人は酒場の近くの商店からレヴの捜索を始めた。
まだ早いせいか開いてない店もあったが、とりあえず開いてる店を訪ねた。
運の良いことに、最初に入った店からレヴらしき人物が訪ねて来たことがわかった。
その風貌、そして「南の森」について聞いてたということだから間違いない。
二人は開いてる店を手当たり次第に聞き込んでいく。
それらのどの店にもレヴが来たことがわかった。



「やっぱり、レヴはちゃんと調べてくれてたんだね。
あたしが酒場で飲んだくれてる間も一人で……」

「私も自分では何もせず、ただ部屋で待っていただけなんです。
サリーさんだけが悪いわけじゃありません。」

ヴェールの慰めの言葉もサリーには届かない。
サリーは暗い表情で、黙り込んで俯いた。

レヴがこのあたりの店に立ち寄ったことはわかったのだが、それからどこへ行ったかということになるとさっぱり手がかりがみつからなかった。
念のため、南の森のことも訊ねて見たが、誰もが知らないと言う。

二人はまたも行き先を見失った。



「サリーさん、あそこで一休みしませんか?
そういえば、朝から何も食べてないじゃありませんか?」

「何も食べる気なんてしないよ…」

「あの店でもレヴさんのことを聞いてみましょうよ。」

そう言いながら、ヴェールは半ば強引にサリーをカフェに連れて行った。
しかし、それが幸いした。
店員から、レヴらしき男が訪ねて来たことと、そして元行商人のミカエルの家を教えたこと等が聞きこめたのだ。
レヴがそこへ向かったのは間違いない。
二人はすぐさまミカエルの家を目指した。