結局、二人はまんじりともせず朝を迎えた。
窓の傍に行っては、何度も何度も眼下を眺め、商店が開く気配を見せ始めるとすぐに二人は部屋を飛び出した。
あいにくの曇り空だったが、ヴェールにはその方が都合が良かった。
ヴェールの髪はジャンからもらった植物の染料のおかげでずいぶんと暗い色になってきてはいたが、太陽の明るい光に透かすとまだ美しい緑色に見えた。
いつものように、ヴェールは帽子を深くかぶり、黒眼鏡をかけ、手袋をはめてでかける。
通りに出てみると、そこは早朝だというのにすでに活気付いていた。
こんなに大勢の人間を間近に見るのはヴェールにとっては初めてのことだ。
「サリーさん…私は大丈夫でしょうか?」
「え…?
あぁ…大丈夫だよ。」
サリーはそうはいったものの、やはりまだ完全というわけではない。
だが、人が多いことが逆に幸いし、ヴェールが特別に目をひくということはなかった。
本来ならば別れて探した方が効率は良いと思われたが、サリーは、ヴェールを一人にさせるのはまだ心配だった。
この上、ヴェールが行方不明にでもなったらさらに大変なことになる。
そう考えて、サリーはヴェールと一緒に行動することにした。
「サリーさん、酒場はどちらです?」
「酒場にはいないと思うけど、一応行ってみる?」
「いえ、レヴさんと酒場で別れたのなら、まずはその近辺の商店に行かれるのではないかと思ったのです。」
「そりゃ、そうだ!
ヴェール、良い事言うね!
酒場はこっちさ!」
サリーは先に立ち、ヴェールを案内した。
窓の傍に行っては、何度も何度も眼下を眺め、商店が開く気配を見せ始めるとすぐに二人は部屋を飛び出した。
あいにくの曇り空だったが、ヴェールにはその方が都合が良かった。
ヴェールの髪はジャンからもらった植物の染料のおかげでずいぶんと暗い色になってきてはいたが、太陽の明るい光に透かすとまだ美しい緑色に見えた。
いつものように、ヴェールは帽子を深くかぶり、黒眼鏡をかけ、手袋をはめてでかける。
通りに出てみると、そこは早朝だというのにすでに活気付いていた。
こんなに大勢の人間を間近に見るのはヴェールにとっては初めてのことだ。
「サリーさん…私は大丈夫でしょうか?」
「え…?
あぁ…大丈夫だよ。」
サリーはそうはいったものの、やはりまだ完全というわけではない。
だが、人が多いことが逆に幸いし、ヴェールが特別に目をひくということはなかった。
本来ならば別れて探した方が効率は良いと思われたが、サリーは、ヴェールを一人にさせるのはまだ心配だった。
この上、ヴェールが行方不明にでもなったらさらに大変なことになる。
そう考えて、サリーはヴェールと一緒に行動することにした。
「サリーさん、酒場はどちらです?」
「酒場にはいないと思うけど、一応行ってみる?」
「いえ、レヴさんと酒場で別れたのなら、まずはその近辺の商店に行かれるのではないかと思ったのです。」
「そりゃ、そうだ!
ヴェール、良い事言うね!
酒場はこっちさ!」
サリーは先に立ち、ヴェールを案内した。



