リコリス燃ゆる




ズドン。


重い銃声がして、男は再び地面に伏した。


もうどこから流れているのかわからないほど、血溜まりは広がり男の命を奪う。



背後では、レインが左手で銃を構えていた。

銃口からは煙があがる。



「ああ、助かるよスイッチハンダー。」


「いえ…」



苦しそうな表情を殺して、レインはあくまでいつも通り。

両利きの彼女は片手を潰されても戦闘力は半減もしない。



「ご無事ですか」


汗を浮かべながら寄ってきた。

痛々しく腕の傷口から血が零れていた。



「お前の方がご無事じゃないだろ」


「私は…だ、大丈夫ですっ」


「やせ我慢」



冗談ぽく言った。


男はもう動かなくなって、カッと見開いた目で俺を凝視している。