月の骨



 さて。


 これから僕と斎藤とのランデブーだ。


 僕の手は自然と握られ、力がこもる。


 そして頭の片隅で、ほんの少しだけ思う。


 人生の中で、こんな奴だけは関わり合いたくなかったと。