彼のテリトリーに入り込むのは、これで二度目だ。 普段緊張しない僕も、さすがに気が張り詰める。 油断してはならない。 弱みを見せてはならない。 虚勢を張るのは構わないが、最後まで張り通さなければならない。 でなければ、僕なんて存在はあっという間に消されてしまう。 斎藤はそういう奴だ。