「どうだろうね。僕らの見ている星の光なんて、ほんの一部分に過ぎないからなあ。」




「僕らの見ている星の光なんて、ほんの一部。



 なんだか、詩人みたいね。」





 朔夜は笑った。





 頭上には、まだ満天の星が輝いている。


 今は見えない、太陽と月。


 未発見の小惑星や彗星達。


 無数の銀河の中で生まれる星、死にゆく星。



 僕らはまだ、そのほんの一部しか知らない。