月の骨



 朔夜の遺骨を積んだ月面衛星も、やがて月の重力に引き寄せられていくだろう。


 朔夜は月に眠り、僕は墓標がわりに月を眺める。





 それにはまだ、長い時間が必要だけれど、僕には十分過ぎる時間がある。