月の骨



──朔夜は僕の前に立ち、優しく微笑んでいる。


 長かった髪は、肩よりも短く切り揃えられていた。


「…髪、切ったんだ?」


 僕の問いかけに、朔夜はただ微笑むだけ。それでもよかった。


 朔夜に会えたことで、僕の胸はいっぱいだった。