「初めてきいたよ。」 僕は言った。山城の言い方は淡々としすぎていて、何か裏があるような気がしてならない。 「ある意味切り札だからな。海外に漏れないように、ミッションは極秘に実行されている。」 「……じゃあ、トラブルも極秘なのか?」 僕は聞いた。山城は静かに頷く。 「現段階で知っているのは、機構の責任者と、開発した俺とお前だけだ。」