幸せな日になる予定だったのに。
野中君の家はなんてゆうか・・
ボロいアパートだった。
チャイムを押しても音がならない。
ナニコレ・・。壊れてるの?
周りを見渡すと黄ばんだ張り紙発見
<チャイム壊れています。
用のある方はノックしてください>
目が点だった。
どちらかというと私の家は昔祖父母と
暮らしていたのもあってか
裕福なほうだったから。
今はもうおじいちゃんもおばあちゃんも
2人の家を買ってでていったけど。
コンコン
とノックをすると、
「はあ~い?」
と間抜けな返事が返ってきた。
ドアを開け中に入ると完全にくつろいで
いる野中くんが見えた。
「あれ!?いーんちょー!!??どしたの?」
「いえ、この・・」
「とりあえず入って座りなよ~」
「し・・失礼します。」
言いかけた言葉は遮られてしまい、
初めての男の人の家への異常な緊張で
言われた通りにしてしまった。
座るとおしりの下に違和感があった。
箱のような・・硬いもの。
おしりをあげてその違和感を手に取る。
<極薄!匂いカット!>
と大きく書かれている可愛らしいパッケージ
なにこれ・・?
「ちょっいーんちょー!!」
バッと野中くんが私が不思議そうに
見つめるそれを取り上げる。
「あ、ごめんなさい・・・」
何か見てはいけないものだったのか。
誰かの形見・・とか。
少し罪悪感が残った。
「いや、いーけど・・」
「・・・」

