私の毎朝の日課にもなっているのは
汚い廊下をゴミを拾いながら教室へと向かうこと。
学級委員の私は、朝8時に登校し職員室で
学級日誌と一緒にごみ袋をもらうようにしている。
袋を持って歩かないと教室に行くまでに
手に持ちきれないほどのゴミの量になるから。
私は小さいころから厳しいおばあちゃんに
厳しく育てられてきた。
両親もそんなおばあちゃんに逆らえず
おばあちゃんの理想の子になるように
厳しく私を育てた。
ここ聖院高校はおばあちゃんの母校で、
ひいおばあちゃんもひいおじいちゃんも
この高校の1期生だったらしくて
お父さんもおばあちゃんにこの高校に
行かされ、私の家は代々この高校に行くことに
なっているらしい。
昔はトップレベルの高校だったらしいけど
よくここまで堕ちれたな、
と思うほど今の状況はひどい
偏差値40をきり、名前をかけば合格とまで
いわれている。
偏差値69の私はもちろん学年1位の成績だ。
本当にこんな学校うんざり。
なんでこんな学校・・・。
教室に行く前にトイレによる。
ここはたばこの吸い殻やお菓子のくずが
あふれかえっている。
朝早くに掃除しとかないと
他の生徒が来てしまうとみんなここに
たまるのでとてもじゃないけど入れなくなる
ゴミを拾い顔をあげると鏡の中の自分と目が合う。
眉毛の位置で綺麗に切りそろえられた厚い真っ黒な前髪。
きれいにぴっちり編まれた太いおさげ。
度がきつすぎるメガネは厚さ5mmは余裕だ。
まさに漫画にでてきそうな真面目キャラ。
でも自分の中でこの外見は精一杯のオシャレなのだ。
教室につき、ゴミ箱に集めたごみとゴミ袋をセットする。
筋トレしてるんじゃないかと思うほどの重さの
大きなリュックを机の上におろして
分厚い参考書を開いた。
こんな高校も今年でおさらばだ。
絶対いい大学に行って、大学ライフ、エンジョイするんだ!

