翌日、小鳥は美魅と璃里の家の前にいた。

あまり眠れなくて早く起きてしまったが、妙に頭は晴れていた。

「小鳥ちゃん?」

最初に出てきたのは璃里だった。

「おはよう。」

「おはよう…」

璃里は不思議そうに小鳥を見つめた。

続いて出てきた美魅は驚いたように小鳥を見つめた。

「おはよう。
美魅、昨日はごめん!」

小鳥はそう言うと頭を下げた。

「小鳥ちゃん…」

「私、ちゃんと考える。
何が悪いのか、何がいけなかったのか…
時間かかると思うけど、ちゃんと考えるから。」

小鳥は美魅と璃里を交互に見つめながら言った。

「…うん。」

美魅は嬉しそうに微笑んでいた。

璃里も安心したように目を細めた。

「学校行こっか?」

そう言いながらちゃっかり小鳥の自転車の荷台に座った璃里に、小鳥も美魅も苦笑いを浮かべながら、三人は並んで学校へ向かった。

何かに気付けたような6月だった。