あんなやつ大嫌い

「なんで知ってるんですか?」

「先生も幼なじみなんですか?」

何か答えを聞くまで引き下がりそうにない皆の視線に、駿は何とか逃げ道を探そうと目を泳がせたが、そんなもので引くはずのない生徒達は期待に満ちた目で駿を見つめていた。

「分かりました…」

観念したように駿がため息をつくと、皆が嬉しそうに駿を取り囲んだ。

「僕はあの四人が産まれた時から知っているんです。
姉宮さんのお姉さんと幼なじみなんですよ。
だからよく四人の面倒を見ました…
家が近いので、押し付けられてたんです。」

駿が困ったように笑うと、皆は楽しそうに笑った。

「そうなんですか♪」

「でも内緒ですよ?
先生と生徒が昔からの仲というのは、あまり体裁良くありませんから…
三年生の皆に迷惑をかけてしまいますから。」

「大丈夫ですよ♪
姉様と大将の事だし、私達先生の事も大好きだから言いません。」

「ありがとう。」

駿の微笑みにひとしきり騒いでから、全員で進路指導室を出てそれぞれ部活に向かった。

生徒の後ろ姿を見送ってから、駿は職員室に戻った。