「今日は委員決めを行います。
まずはクラス委員だけど…
誰か立候補する人はいませんか?」

新学期が始まって一週間が経った。

小鳥は大将さえ絡んでいなければ、優しくて綺麗なお姉さん的存在だった。

大将は小鳥さえ絡んでいなければ、少しだけ口が悪い明るい少年だった。

美魅と璃里は、どんな時でも誰に対しても中立的立場を貫いていた。

つまり、クラスは予想外に穏やかだった。

「立候補ではないですが、私は姉様を推薦します。」

「えっ、私!?」

完全に油断していた小鳥は、慌てたように立ち上がった。

「姉様なら安心です♪」

「確かに!」

小鳥派の一部生徒が盛り上がり出すと、今度は大将派が立ち上がった。