あんなやつ大嫌い

「ヒロくん見てれば分かる。」

「…分かる?」

「ヒロくんは小鳥ちゃんだけが特別。」

「…そんなこと… 」

「ある。
昔からそうだから。」

美魅はそう言うと立ち上がった。

「見てれば分かる。」

「…美魅?」

美魅は優しく微笑みながら小鳥に手を差し出した。

「戻ろう。
リレーが始まるから。」

「あっ、うん。」

掴んだ手は、驚くくらい冷たかった。