あんなやつ大嫌い

「なんなの?
どうしたのよ?」

大将に連れられてきた先は、さっきお昼を食べた場所だった。

「あのさ…
なんつーか、その…」

「なんなの?
はっきり言えば?」

「だから…
あれだよ…」

「だから、何!?
そんなに言いづらいお題だったわけ!?
だったら…」

いい加減痺れを切らした小鳥が怒鳴ろうとすると、大将がくしゃくしゃになったカードを小鳥に向かって突き出した。

「何?
…見てもいいの?」

大将が観念したように頷いたので、小鳥はカードを受け取りゆっくりと開いた。


『一番好きな人』


カードにはただその言葉だけが書かれていた。