あんなやつ大嫌い

翌日の学校は小鳥と大将が団長、副団長になった話題で持ちきりだった。

そして赤組はいきなり応援団の立候補が増えてしまい、各クラスの体育祭委員は大慌てで走り回ることになった。

小鳥達のクラスも応援団の立候補が増えたのだが、さすがに可哀想に思ったのかその辺りの事は全て駿が仕切ってくれた。

小鳥と大将は今以上に部活に行く時間が減ったことにむくれていたが、応援団の楽しそうな姿につられるように機嫌が良くなり練習に励むようになった。

「やるからには優勝だから!!」

「お前ら気合い入れろよ!!」

小鳥と大将のスパルタにもへこたれずに着いてくる応援団に、逆に尊敬してしまったのは駿や美魅と璃里だけじゃないだろう。

そうして日々が過ぎ、とうとう体育祭当日を迎えた。

赤組は赤いTシャツの背中に『叩き潰す!』と、物騒な言葉がデカデカとプリントされた衣装で統一されていた。

さらに応援団は黒の長ランを着ているので、一見どこかのヤンキー集団に見える。