練習試合は接戦ながらも三鐘学園がストレートで勝利を納めた。

「姉宮さんと試合出来て良かった。」

対戦校のエースは小鳥と同じくらいの身長で、バックアタックを得意としていた。

小鳥にジャンプ力がなくて、駿が監督じゃなかったら確実に負けていただろう。

それくらい相手は強かった。

「こちらこそ、どうもありがとう。」

小鳥がニッコリと微笑むと、相手も優しく微笑んだ。

「あと、一つお願いがあるんだけど…」

そう言うと、小鳥は対戦校の生徒に囲まれた。

「な、何!?」

「雑誌にサインお願いできないかな?」

少し恥ずかしそうに雑誌を差し出す彼女の姿に、小鳥は困ったように笑いながら頷いた。

「サインなんか無いから名前書くだけになるけど?」

「うん、よろしく!」

結局小鳥は30人近い生徒に書名をする事になった。