それだけ言うと、彼は屈託のない、子供みたいな笑顔を残し、くるりと背を向けた。


振り向きもせず、立ち去る彼の後ろ姿と、手の平に転がるマーブルチョコを交互に見ながら、あたしは激しい空腹感に血の気がひいた。


ぐーぐー、と恐ろしいほどの激音で鳴り響く腹のムシに、一気に顔がほてり出す。