もう一度、ぶたれたいと思った。 母の全力で、母の気がすむまで、何度でも。 逃げてばかりいて、時間がかかってしまったけど あたしは、それを、ずっと望んでいたんだ。 母が再び、あたしに近づいた瞬間、詩音があたしと母の間に立ちふさがった。