打ち寄せる波に足元をさらわれ、あたし達はもつれたまま、沖へすすむ。 足元でざぶざぶ音をたてている波が、膝上まで上がってきた。 勢いづいた波が次第に強まり、絶え間なくあたし達をゆさぶる。 体は闇に飲まれるように、どんどん深みへ流される。