川の向こうに、そびえ立つ市営団地に、視界が勝手に拒否反応をしめし、あたしは目を伏せた。


市営団地、西A棟101。

六畳の部屋が二つにキッチンがおまけつき程度についた、あたしがたどり着く場所。

あんな場所には帰りたくないと思うのに…

そこに帰り着くことしか出来ない、あたし。