ここにある

途端に視界が奪われる。

体のバランス機能が一気に低下し、あたしは抱き着かれたまま、よろよろと数メートル移動し

もつれ合ったまま、地面に倒れ込んだ。


チャリーン…

耳元で小銭が散らばる音がした。

その音で地面がコンクリートであることを知り

「いったぁ……」

あたしは打ちつけた後頭部に思わず、苦々しく言葉を吐いた。